神奈川県西部に位置する湯河原温泉は、千歳川や藤木川の渓谷沿いから相模湾沿いにかけて広がる歴史ある温泉地です。『万葉集』に詠まれた歴史を持ち、文豪や画家に愛された温泉地として知られています。温泉街の趣を残す川沿いから自然豊かな山あいの奥湯河原、相模湾を見渡す海岸沿いまで、異なるロケーションに宿が点在しています。
湯河原温泉の泉質
湯河原温泉の主な泉質は、弱アルカリ性単純温泉とナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩泉です。源泉の多くは無色透明で、刺激が少なく肌あたりが柔らかいのが特徴です。
塩化物泉や硫酸塩泉は、入浴後も温まりやすく、湯冷めしにくい性質があるとされています。一般的に知られている適応症として、きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症などの泉質別適応症のほか、筋肉や関節の慢性的な痛み・こわばり、胃腸機能の低下、軽症高血圧、自律神経不安定症、疲労回復、健康増進といった一般的な適応症が挙げられます。
やさしい肌触りの湯は長湯もしやすく、日頃の疲労をやわらげながらじっくりと体を温めるのに適しています。
湯河原温泉へのアクセス
湯河原温泉は、首都圏や東海・関西方面からもアクセスしやすい立地にあります。
電車でのアクセス
東京方面からは、JR特急「踊り子」を利用すると、乗り換えなしでJR湯河原駅までアクセスできます。普通列車を利用する場合の所要時間は約1時間30分です。新幹線を利用する場合は、JR小田原駅またはJR熱海駅で東海道本線の普通列車に乗り換えてアクセスできます。小田原駅から湯河原駅までは約17分、熱海駅からは約6分です。
駅からは路線バスが出ており、万葉公園や不動滝、奥湯河原方面への移動に便利です。
車でのアクセス
東京・横浜方面からは、東名高速道路「厚木IC」から小田原厚木道路を経由し、小田原西ICまたは石橋ICから国道135号線・真鶴道路を通って湯河原町内へ入るルートが一般的です。名古屋・関西方面からは、東名高速道路「沼津IC」または新東名高速道路「長泉沼津IC」より伊豆縦貫自動車道、熱函道路(県道11号)、国道135号線を経由してアクセスできます。
立地別で選ぶ湯河原温泉の宿
湯河原温泉の宿は、JR湯河原駅周辺から千歳川・藤木川に沿って伸びる温泉街、最奥部の山あいに位置する奥湯河原、そして相模湾を望む沿岸部まで、地形に沿っていくつかの地域に分かれています。旅の移動手段や滞在スタイルに合わせた立地選びが重要です。
湯河原駅周辺
メリット
JR湯河原駅から徒歩圏内、または車で数分の場所に位置しています。到着後すぐに荷物を預けて行動しやすく、移動の負担を軽減できます。駅周辺には飲食店や土産物店、スーパーが揃うほか、奥湯河原や箱根方面へ向かう路線バスのターミナルがあるため、周辺観光の拠点として非常に便利です。
こんな方におすすめ
電車やバスなどの公共交通機関を中心に旅をする方や、到着日や最終日の移動時間を短縮して時間を効率的に使いたい方に適しています。
温泉街中心部(宮上・万葉公園周辺)
メリット
千歳川や藤木川の流れる渓谷沿いに位置し、伝統的な雰囲気を残す和風旅館や温泉宿が集まっています。緑豊かな万葉公園や憩いの施設「湯河原惣湯」、伝統的な和菓子店などが徒歩圏内にあり、川沿いの散策を楽しみながら、温泉街らしい風情を感じられます。湯河原らしい歴史と風情を最も身近に感じられる環境です。
こんな方におすすめ
温泉街の趣を感じながらゆっくりと街歩きを楽しみたい方や、観光名所への散策と館内での温泉滞在をどちらも楽しみたい方に適しています。
奥湯河原方面
メリット
温泉街のさらに奥、深い木々に囲まれた山あいに佇む閑静な地域です。静寂に包まれたロケーションに数寄屋造りの料亭旅館や隠れ家的な宿が点在しており、四季折々の山の自然を間近に感じられます。賑やかさから離れて、上質な食事や温泉をゆっくり楽しめる落ち着いた空間が広がっています。
こんな方におすすめ
喧騒を忘れて静かな環境で静養したい方や、記念日や特別な旅行で落ち着いた宿に滞在したい方に最適です。
吉浜・海岸通り周辺
メリット
相模湾に面した海岸沿いや高台に位置する宿です。窓や露天風呂から広い海と空を眺めることができ、開放的な眺望を堪能できます。国道135号線からのアクセスがスムーズで、ドライブの途中に立ち寄りやすい点も魅力です。近隣には新鮮な海の幸を提供する飲食店も点在しています。
こんな方におすすめ
海の見える絶景やオーシャンビューの客室を希望する方や、自家用車やレンタカーでドライブ旅行を楽しむ方に適しています。
湯河原温泉のベストシーズン
湯河原温泉は年間を通じて気候が温暖ですが、季節ごとの自然の表情に合わせて訪れる楽しみがあります。
春(梅の見頃:2月上旬〜3月中旬)
幕山公園の麓に広がる「湯河原梅林」では、約4,000本の紅梅・白梅が咲き誇ります。梅の甘い香りが漂う中で散策が楽しめ、一足早い春の訪れを感じられる時期です。
夏(6月〜8月)
初夏には、万葉公園周辺でホタルが舞う幻想的な光景が楽しめることがあります。また、吉浜海岸では海水浴が楽しめ、海辺のレジャーと温泉を組み合わせて過ごすことができます。
秋(11月中旬〜12月上旬)
奥湯河原や万葉公園周辺の木々が鮮やかに色づきます。神奈川県内でも比較的遅い時期まで紅葉を楽しめるスポットとして知られ、澄んだ空気の中で温泉と散策を満喫できます。
湯河原温泉で立ち寄りたい場所
湯河原温泉の歴史や自然を感じられる代表的な立ち寄りスポットを紹介します。
- 万葉公園(湯河原惣湯):『万葉集』に詠まれた植物にちなんだ草木が植えられた自然公園です。園内には川のせせらぎを聞きながら過ごせるテラスや足湯、日帰り温泉施設が整備されており、緑の中でリフレッシュできます。
- 不動滝:藤木川の支流にある、落差約15メートルの滝です。緑豊かな木々に囲まれて迫力ある水流を間近で観察できます。脇には出世大黒尊と身代わり不動尊が祀られており、静かな参拝スポットでもあります。
- 町立湯河原美術館:湯河原ゆかりの画家たちの作品を展示している美術館です。併設された日本庭園では四季の草花を鑑賞でき、静かな雰囲気の中で文化に触れられます。
- 五所神社:温泉街の入口近くに位置する古社で、樹齢800年を超えるとされる御神木の樟(くすのき)が立っています。歴史ある風情と厳かな空気を体感できる場所です。
- 幕山公園(湯河原梅林):幕山の山麓に広がる自然公園です。梅の開花時期はもちろん、新緑やハイキングコースとしても親しまれており、四季を通じて自然散策が楽しめます。
以下から、条件に合う宿を探してみてください。